設計情報

投稿者: SPIRERS ナレッジ向上チーム 2025年9月12日 (金)

既存パスワードを一括登録したい場合の回避策

例として、既存の会員サイトから、SPIRAL ver.2で作成した新しい会員サイトへ移行する際、
パスワードフィールドはSPIRALの仕様上、一括登録ができないため、会員データの移行作業が煩雑になってしまいます。

本記事では、その回避策として「パスワードフィールドではなくテキストフィールドに一括登録する方法」 をご紹介します。
会員には、メールで案内するURLからログインしていただき、フォームからパスワードを更新してもらうだけで完了します。

本パスワード設定フロー

ログインフロー

1.作成した会員DBに既存会員のメールアドレス、既存パスワード(仮パスワード)を
 メールアドレスフィールド、テキストフィールドに一括登録
※既存の会員サイトのパスワードは以降、「仮パスワード」とします
 また、会員サイトのパスワードフィールドは、「本パスワード」とします
2.登録したメールアドレス宛に一斉配信にて「メールアドレス」「仮パスワード」と
 「仮パスワード認証エリアのURL」を記載したメール本文を送信
3.既存会員が一斉配信したメールからログイン
4.「仮パスワード認証エリア」の更新フォームにて、「本パスワード」「名前」などの情報を入力し登録
5.更新フォームの自動登録を用いて、「本パスワード登録フラグ」を立てる
※「仮パスワード認証エリア」は本パスワード登録フラグの値がない場合のみログインできるよう、ログイン制限をかけます。
6.「本パスワード認証エリア」に、4で設定した「本パスワード」を使用してログインする

アプリ側の設定

DBの構成
DBを作成します。
▼会員DB
フィールド名 フィールドタイトル フィールドタイプ 備考
メールアドレス mail メールアドレス 必須制約:あり
ユニーク制約:あり
仮パスワード temp_password テキスト 必須制約:なし
ユニーク制約:なし
本パスワード password パスワード 必須制約:なし
ユニーク制約:なし
本パスワード登録フラグ password_regist_flg セレクト 必須制約:なし
ユニーク制約:なし
氏名 name テキスト 必須制約:なし
ユニーク制約:なし

サイト側の設定

認証エリア作成
▼認証エリア設定
表示名 識別名 認証DB IDフィールド 認証フィールド ログイン制限
仮パスワード認証エリア temp_password_area 会員DB メールアドレス 仮パスワード 本パスワード登録フラグ:値無し
本パスワード認証エリア password_area 会員DB メールアドレス 本パスワード 制限しない
※「仮パスワード認証エリア」の認証フィールドは、「パスワード以外のフィールドを使用する」から仮パスワードを選択してください
 パスワード以外で使用できるフィールドについては認証エリアをご参照ください
本パスワード更新ページ作成
「仮パスワード認証エリア」の認証後トップページに、本パスワード更新フォームブロックを作成して追加します。
▼本パスワード更新フォームブロック追加(基本設定)
表示名 識別名 設置認証エリア 更新対象DB
本パスワード更新フォーム password_update_form 仮パスワード認証エリア 会員DB
▼更新フォームブロック追加(フィールド選択)
使用フィールド:パスワード・氏名・電話番号
▼更新フォームブロック:自動登録
更新時に本パスワード登録フラグを立てるため、自動登録を使用して本パスワード登録フラグを登録いたします。
本パスワード登録フラグの値の有無により、「仮パスワード認証エリア」へのログインを制限することで、
1回のみの更新を可能としています。
フィールド 値タイプ
本パスワード登録フラグ 固定 登録済

管理画面側の設定

1.「メールアドレス」と「仮パスワード」のフィールドに、対象レコードを一括登録
2.一斉配信用のメールを設定
  ・メール本文に、「メールアドレス」「仮パスワード」を差替えキーワードで挿入
  ・ 「仮パスワード認証エリアのURL」を記載
   ※URLは、管理画面の「ページ設定」画面から、「基本設定>URL」からをコピーして設定ください。
3.一斉メール配信
注意事項
「仮パスワード認証エリアのURL」は、テスト環境と本番環境でURLが異なります。
どちらの環境で利用するかを確認してから設定してください。
以上で設定完了です。
「本パスワード認証エリア」には、会員がログインした際のトップページ等、
会員のコンテンツを作成ください。

注意点

会員が本パスワードを設定した後に、仮パスワード認証エリアへアクセスすると、セキュリティ保護のためログインエラー画面が表示されます。
※本パスワードが設定済みかどうかが会員に分からないよう、セキュリティ仕様で制御しています

さいごに

設定後は必ず動作確認を行ってください。

本パスワード登録後に「本パスワード認証エリア」へ案内する場合は、
本パスワード更新フォームのメールアクションに、ログインURLを記載して運用することもできます。
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